佐藤 憲子:埼玉大学教育学部教員養成課程 総合教育科学専修
皆さんこんにちは。1年間の留学お疲れ様でした。楽しかったこと、辛かったこと、思うことは様々あると思います。これからすぐに受験に取り掛からなければならない人もいるでしょうね。その人にとっても、そうでない人にとっても、私の体験を聞いてもらって、『こんなこと考えてる人もいるのかぁ。』という具合に参考にしてもらえればと思います。
アメリカの大学に行きたい!そう考えている人も多いのかな?私もそう考えていた一人でした。私は日本の教育の環境がとことん嫌いだったので、日本なんか飛び出してやるっ!というような勢いでいましたね、帰国してすぐの頃は。(笑)でも、とことん嫌いだったにもかかわらず、私は今教育学部で教育について勉強し始めています。
私自身もびっくりしているところがありますが…。
教育について勉強しようと思い立ったのは帰国オリエンテーションでの林さんとの面談でだったのです。
先程も言ったように、私は日本の教育の環境、つまりは学校がかなり嫌いでした。自分の高校には不満だらけでしたねぇ。でも、反発するようなことができない子だったから、普通に良い生徒でしたけど。(たぶん…。)だから、アメリカの高校に通っている時は、日本にこんな学校があったらなぁ、学校でこんなことができたらなぁ、何でこれが日本の学校にはないんだ??などなどと…と考えていました。そして、帰国の何ヶ月か前になって改めて大学進学のことを考えたとき、もともとやりたかったこととは本当にやりたいことか? と迷い出だしていました。
そして、帰国直前に林さんとの面談で自分の将来についてなど、思っていたことをつらつらと話し出し、(その前までは教育の方面を目指すという考えはほとんどなかったかな。)その中で、『日本の教育を変えるとかって大それてますよね~(笑)』と、私がなんとなく言ったこの一言に林さんはチョットビックリしながらでもなんかうれしそうに『いやっ?やってみる価値はあるんじゃない?』(かなり中略しますが…。)と言われ、その時、初めて『そっか。』という具合に、大学で教育を勉強するという方向が自分の中に出てきました。
嫌だったことを生かして、それが良くなるように自分が何かしてみようか?と。私は憧れとかからではなく、逆の面から自分のやりたいことを見つけました。
帰国直後は、正直、日本の教育がだめだと思うなら、その中で勉強するより、アメリカの大学に入って、外のものを学んだ方がいいじゃん!!と考えて、あまり日本の大学に行くことは考えていませんでした。そんなときに、私が通っていた塾の先生(彼も教育について考え、行動している人なんですけどね。)が言ってくれました。『いくら外のものが良いって、外のものを持ってきて、あれがいいこれがいいってぎゃぁぎゃぁ騒いだところで、中から問題を把握してない人を周りが相手にするかな…??』この言葉に、アメリカのものの方が日本のものより良いというような考えが、無意識に自分の中にあったことに気がつかされました。それから、冷静に自分の進路を考え直し、日本の大学に進学することに決めました。
帰国後、1週間位して学校に復帰したとき、意識は高校2年生の時のままでしたから、みんながかなり受験モードに入っていたのを見たときには正直焦ってしまいました。
考えていた志望校も自分の成績からは結構遠い大学だったので、先生には自分の成績を少し考えろ…というようなことを暗に言われたりもして、すごくくやしかったのを覚えています。
でも、その時はその大学が自分の勉強のためにベストのところだと思ったから、成績がどうだろうと変える気はありませんでした。
しかし、勉強の方はというと、1年間のブランクを取り戻そうとする自分と、志望校のレベルに追いつけない自分の間で私は完全に焦ってしまっていました。1年のブランクを基礎から埋めて行けず、そんなところに受験問題を解かされるわけですから、勉強の効率はまったく上がりませんでした。
しかも、正直言って私は、『受験』という観点で勉強することがかなり嫌いなので、その意識も手伝って現役のときは受験勉強は本当にはかどらず、受験前に途中で現役で受かるということをほぼあきらめざるを得ない状況でした。
言ってみれば、自分の中に受験に対応するだけの道具がない状態で、勉強しようとしていた感じですね。私はあまり要領も良い方ではないですから、本当に現役のときは苦しかったです。ガリガリ勉強したくても、何をどうしたらよいのか見えてこなかったんです。
周りを気にせず、基礎の問題を解きたいという気持ちがあっても、学校や塾から出されるのは受験問題だし、卒業単位を取るためにセンターとは関係ない授業もやらなければならないし、完全に自分のペースで受験に専念できなかったですね。授業中に内職したりもしていましたが、集中しきれなくてあたしはダメでした。
このような状態で私は浪人することになりました。(ちなみに、河合塾に通っていました。)
でも私は浪人するからといって暗くなることはほとんどなかったですね。(受験直前とかは緊張からへこみたくなっていましたが。)もう一度、一から国語だったり数学だったり社会だったり(あたしは地理でした。)ちゃんと勉強しなおしたかったからです。
どっちかというと、私は浪人したかった人なのです。自分が勉強しながら、なんでこの教科って勉強しなきゃいけないのかな…ということを考えながら勉強していました。受験のために学校があるわけでないのに、実質そうなっていることにおかしいと感じていたから…。(まぁ、教育学部志望でしたし。)その教科を勉強する理由みたいなものを少しでも見つけようとしていました。正直言って、このようなことを考えていると『受験』には不利に働くことが多いのですけど。
でも、本当にこの浪人生としての1年はまた少し自分を大きくする良い機会になったと思っています。アメリカにいた時とはまた別の形で、いろんなことを自分でやっていかなければならなかったし、様々なことを、落ち着いて考えていく良い時間でした。
自分のやりたいことを具体的に考えたり、やりたいことに対して自分の考えをまとめなおしたり、ただ大学に入ることだけを考えるのではなく、その先、自分がどうなっていくのかとか…。自分で動くということも勉強しましたねぇ。
もちろん受験勉強は同時進行です。予備校のペースは、自分には正直言って合っていなかったので、自分に合う先生を探して、質問に行きまくったりして自分のペースで勉強を進めていくようにしていました。(それでも結果が出ていないと、予備校の自分の担任のような人からいろいろ言われるから焦ったりするんですけどね。)
予備校のペースが必ずしも良いものとは限らないので、行く方は注意しましょう(笑)利用してやるくらいがちょうど良いですね。これなら身につくっ!と自分で納得のいく勉強の仕方が一番良いと思います。
予備校に与えられるものがすべて自分に合うものとは限らないですから。納得いかないでずるずるやっていると、結局身についていないという事態になりかねないです。特に私は数学でそれをやらかしてしまいましたから…。
とにかく、あたしはやりたいことが最初でそれが勉強できるのは?という方向で、大学を選んでいました。大学の選び方は人それぞれですが、やりたいことがあるというのは、受験勉強しているときでも、大学に入ってからも強みになるものだと思います。受験中には心の支えになるし、大学に入ってからは行動の基盤になるものだと思います。でも、正直言ってそういうものを見つけるのはかなり大変かもしれません。受験が重なればなおさらです。でも、少しでもそういうものを見つけるためにアンテナを張っておくことは、それがやりたいことではなくとも大事なことだと思うし、自分にプラスになることであることは間違いないと思います。
私が埼玉大学を受験したのは、結局はセンター試験の結果からでした。センター試験直前には地元の大学を第一志望にしていたのですがボーダーまで足りなかったのです。
でも、実は教員養成課程で教育が勉強できるならどこでも良い、という考えになっていたので意外とショックじゃなかったですね。まだ頑張れる大学が残ってる!と思って逆に嬉しかったです。
私大の方はというと、明星大学をセンターで受験して合格していたのですが、私も大学のレベルを完全に無視できなくて、中央大学も受ける予定でした。でも、第一志望が私大ではなかったので、中央大の3教科にかけるくらいだったら、埼玉大学にかけよう(二次試験は英語の1教科のみだったのです。)、落ちてしまったら…しょうがないか。と思い、出願もしていましたが、受ける事をやめました。心境的には『後がないっ!!』という感じで、二次試験の直前は本当に朝から晩まで勉強していました。
ということで、進路を決めた経緯や、浪人のときのことなどをダイジェストで書いてみました。では、役に立つかは分かりませんが、受験勉強の具体的なアドバイスを少しだけ。(抽象的かもしれません…。)
(1)下手に応用に手を出さず基礎を固めること。古文・漢文・数学・理科などは特に。古漢は基礎をつかめば面白くなるかも。
(2)友達が言っていましたが、数学はセンターに関しては教科書の問題を(ガイドなどを使いながら)ちゃんと分かるようにすると、安定して点数が取れるみたいですよ。私は間に合いませんでした…(泣)
(3)地理:予備校の先生の受け売りですが、地理はビジュアル的な教科なので、地図帳に書き込みしまくって、目で覚える!暗記も大事だけど、ストーリーの中で覚えることが大事。(どうして、その場所にそのものが発達したのかなど。)直前はセンターもしくは受験大学(私大が主かな?)の過去問を解きまくる!!
(4)模擬試験の復習は以外に大事です。受けたら受けっぱなしにせずに復習しましょうね。
(5)英語は心配ないと、思うかもしれませんが、受験はやはり一味違います。でも、アメリカで英語の大まかな部分を習得しているので、かなり勉強しやすいはずです。英作文などは、構文をしっかり覚えるようにするとかなり役立ちますし、英文も読みやすくなります。受験だけでなくいろいろ役立つと思いますよ。難しめの構文集を使ったりすると語彙力もつきますね。
とりあえず、思いつくことを書いてみました。
大学はとりあえずの通過点でしかないと思います。どこの大学に入るかが問題なのではなく、自分がこれから、何をして行きたいのか、それを見つけることが大事になってくると思います。皆さんがアメリカで勉強してきた様々なことを活かして大学、もしくは進路を選んでいってください。そして、その学んだことをいい形で日本に持って帰って来て、たくさんの人に伝えてあげてください。
























