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体験談

1998年度交換留学生:山本 大貴君 京都府 花園高等学校出身(ウィスコンシン州)

山本 大貴君

◆アメリカで「体験」したこと◆

全く未知の世界であったアメリカという国へ1年間という短い期間ではあったけれども、米国政府公認の交換留学生として赴くことができたことは、僕の人生にとって大きなターニングポイントとなりました。

アメリカは、肌の色や文化的背景の異なる様々な人たちが世界中から集まってできた国です。様々な人種が共存しているからこそ、また独自の文化を形成しているのです。

アメリカ人は、日本人と比べて自分をアピールすると言われます。そんな環境の中で友達をつくるには、僕もやはり自分の個性をアピールしなければなりませんでした。留学先の公立高校でも、僕は外国人という立場であったけれども、まわりの先生や生徒達は、僕を「日本人留学生」としてではなく、「Daiki」というひとりの人間として接してくれました。留学生だからといって特別扱いはされなかった分、逆に言えば、学校でも家庭のなかでも、自分から積極的に自己アピールしなければなりませんでした。もちろん、留学当初は、英語も上手く話せなかったためにいろいろと苦労しました。どうすれば自分を理解してもらえるか試行錯誤の繰り返しでした。そんななかで、僕は自分の得意な空手を通して自分と日本の文化をアピールすることにしました。空手の基本と型を身振り手振りで教えてあげることで、次第に自分の居場所を見出すことができました。言葉の壁が序々に低くなるにつれて、僕は日本の歴史や文化、習慣や学校のシステムのことなど、いろいろなことを紹介しようと努めました。その時感じたことは、いかに自分が自国日本のことについて知らなかったかということでした。時には、日本通のアメリカ人に「あなたは本当に日本人ですか?」と問われたこともありました。こうして僕は、生まれて初めて日本についてもっと知りたいと感じ、そして異なった角度から日本を見つめなおすという機会に恵まれたのです。

アメリカでの留学生活を通して学んだことは、「個性の尊重」、「自国日本の再発見」の他にも数え切れません。ここで、あえてもうひとつ挙げるとしたら、「感謝する気持ち」です。この交換留学プログラムでは、ホストファミリーはボランティアで学生を1年間受け入れてくれます。僕のホストファミリーも、僕を家族の一員として接してくれました。そんななかで、僕はホストファミリーに対する感謝の気持ちはもちろんのことですが、それに加えて日本の家族に対する感謝の気持ちが湧いてきました。日本にいるときは、友人との約束を優先して、家族と一緒の行事に背を向けがちだった僕ですが、親元をはなれて生活することで、初めて、これまでの自分の生活も実は両親の陰からの応援によって支えられていたのだと実感しました。また、苦しいとき、辛いとき、何かに悩んでいるときに常に傍にいて相談にのってくれたのは、自分の家族であり、友人であったことに気づきました。

そういった周囲の人たちに支えられての1年間でしたが、本当に多くのことを学び、精神的にも成長できたと思います。ただ教科書から丸暗記した知識ではなく、自ら体験して培った知識は決して消えることなく、これからの糧となることでしょう。

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